木造三階建ての文化財の宿
米沢の旅行の時、友人が「新潟の松之山温泉にも行ってみたいのよね」と、
言っていました。どんなところかな?と思ってネット検索して、今回の宿を見つけました。
「木造三階建ての宿」!!!
まさに私の好みにぴったりです。
そのまんまなんとなく忘れていて、GWの旅の企画の際に掘り起こしたのです。
その名も美しい「凌雲閣」という宿です。
創業70年の旅館です。
群馬の宮大工を呼んで、それぞれのお部屋を作らせて贅を競ったそうです。
特に3階のお部屋が凝った作りらしいので、そちらをリクエストしておきました。
暖かくも威厳のある建物でしょう??
松之山温泉の温泉街からは離れていて、(山向こうです。裏山を越えると行けるようですが・・)
小高い場所に立っているので、眺めもいいのです。
日本の原風景とも言える山里の心温まる風景がお部屋から見えます・・・ほぉ。
この風景に滞在中何度癒されたことか・・・・・
私たちが泊まったのは「大松の間」すべての部屋が3間続きになっていて、とっても広いです。
控えの間はこんな感じ、小さな水屋と姫鏡台が置いてあります。
正面の障子のむこうはいきなり廊下なので、外の声が筒抜けですが・・・
トイレの前なので夜に外の物音に寝ぼけて飛び起きちゃいましたよ。
オレンジ色に輝いた木造の廊下も階段も・・こんなにも美しいです。
きしんで音をたてますが、そのきしみかたも自然を感じられますね~。
いやぁ~~。なんてフォトジェニックなんでしょうか!
贅を凝らしたお部屋ということだったんですが・・・想像よりもずっと質素でした。
他の部屋もお掃除の時に覗いて見てもあくまで日本間というスタイルは同じで、
欄間や天井などの意匠がちょっとだけ凝っているという感じです。
全く派手さはないです。 昔の無口な日本人のわびさびを感じました。
非常に落ち着きます。
日本間は障子を閉め切って、また別の美しさがわかるものですね。
季節的に昼間は開け放っていたのですが、就寝時に締めてみてその洗練さを発見
するのです。
とは言っても・・・、窓際のテラスの部分?に大きいソファが対で置かれていたので
もっぱらの滞在はそちらになりました。(美しい日本間をちらかさずに済みます)
テーブルに物を広げて、ソファで本を読んだり、仮眠したり。
畳の上で眠るより深みにはまらないのでいいかもしれません(笑)
洗面トイレは外にあります。
こんな古い宿にありながら、それらは近代的でした。
よくある寒々しいタイル張りではなく長居したくなるようなお部屋っぽいのが気に入りました。
とにかくこの宿には感激しっぱなしです!!
国の有形文化財に指定されているらしいのが嬉しいじゃありませんか。
この美しさは守られているんですもの。